青や赤色の網目状の血管への下肢静脈瘤レーザー治療

体外照射レーザー(ロングパルスYAGレーザー)治療について

青や赤色の細かい「網目状」、「クモの巣状」の脚にできる静脈瘤の治療は、以前まで患部である静脈の中に直接「硬化剤」を注射して、血管の内側の壁をくっつける「硬化療法」が行われていましたが、最新の「ロングパルスYAGレーザー(G-YAGレーザー)」では、硬化療法では難しいとされていた、細かいタイプの静脈瘤の治療にも対応し、治療が30分程度で済み、治療後すぐ帰宅することができます。頻繁な通院もなく、施術後はすぐ日常生活に復帰することもできます。また、メスを入れない方法なので、体への負担も少ない治療法です。

体外照射レーザー(ロングパルスYAGレーザー)治療について

硬化療法とG-YAGレーザーの比較

硬化療法 G-YAGレーザー
施術時間 30分 30分
治療回数 多い 少ない
施術時疼痛 あり 麻酔でコントロール
細かい静脈瘤への対応 なし あり
弾性ストッキング 不要

治療メカニズム

レーザービーム照射

レーザーエネルギーが皮膚を透過

血管内のヘモグロビンに選択的に吸収

光エネルギーは熱に変換する

血液や血管壁に熱ダメージを与える

血管壁が癒着し拡張血管が消失

レーザー治療の効果

レーザー治療の効果

レーザー治療の効果

G-YAGレーザーによる網目状静脈流治療の効果

合併症

施術時疼痛

無麻酔での施術は難しいので、予め、麻酔テープを貼り、静脈麻酔などの麻酔管理を施術中に行います。

色素沈着

炎症後の色素沈着が1~6ヶ月残存することがあります。必要に応じて、回復を早めるための内服・外用治療を行うことがあります。

水泡・発赤

レーザーエネルギーが熱を産生するため、軽い火傷のような反応が見られることがあります。通常は自然に消退して、痕は残りません。簡単な治療が必要になる場合があります。

費用と治療時間

保険診療が認められていないため、自費診療となります。 治療費用は、10cm四方あたりで11,000円、片脚全体を照射した場合は上限11万円(両脚全体だと上限22万円)となります。
処置する血管の範囲が10cm四方くらいであれば5分程度、両脚全体に広がるタイプの場合は1時間~1時間半くらいの施術時間になります。

監修医師

 監修医師  北青山D.CLINIC院長 
阿保 義久 (あぼ よしひさ)
経歴
所属学会