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静脈性の下腿潰瘍の発生率と治癒率の季節変動

研究目的

血管病理の多くは年周期の変動を提示することから、この研究の目的は静脈瘤による下腿潰瘍の時間生物学的な特性を確認することである。

研究方法

391名の静脈性下腿潰瘍患者の病歴の遡及的調査に基づいて、各月の潰瘍発生率と治癒率を統計学的に分析した。

結果

潰瘍の発生率は1年で温暖な時期(4-10月)が明らかに大きい傾向があり、潰瘍発生は強い時節性を有した。治癒率についても1年を通じて同様ではないが統計学的に分布しており、冬や夏に発症ないしは特別の治療を受けた潰瘍の方が、春や秋に発生した潰瘍に比べて治癒が遅かった。

結論

静脈性下腿潰瘍はその発生率と治癒率において年周期の変動を見せた。仮説ではあるが、慢性静脈機能不全の増悪に加えて、免疫系の時節変動がこの現象を潜在的に説明するかもしれない。

ジャーナル

Seasonal variations in the onset and healing rates of venous leg ulcers.
Phlebology. 2010 Feb;25(1):29-34