下肢静脈瘤

当院の下肢静脈瘤レーザー治療の特徴

飛躍的に進歩した下肢静脈瘤治療

下肢静脈瘤(じょうみゃくりゅう)という疾患名は広く知られるようになってきましたが、「静脈瘤」=「下肢静脈瘤」と認識していたり、静脈瘤と動脈瘤と混同される方もおられます。静脈瘤は本来、下肢のみではなく食道や直腸粘膜など体の様々な部位に発生しますし、動脈瘤と静脈瘤はどちらも血管が拡張する疾患ですが、病態も治療法も全く異なります。

下肢静脈瘤は、病変部を取り除けば根治することがほとんどです。それゆえ、下肢静脈瘤はストリッピング手術(抜去切除手術)が長い間標準治療とされていました。1998年、1週間の入院が必要だったストリッピング手術を、日帰りで出来る方法を発案したのが阿保義久院長です。その後、治療を希望される方が大変多く見えましたが、体にメスが入ることや血管を取り除く際のダメージが心配な方も多く、下肢静脈瘤はなかなか治療に踏み切れない疾患として扱われてきました。

2000年代初頭に、高周波(RF)アブレーション治療や血管内レーザー治療が下肢静脈瘤の治療に応用されるようになり、国際的に大きな期待を浴びました。当初は合併症や治療成績の点で不十分な点が指摘され、広く普及するには至りませんでした。しかし、機器の改良や波長の長いレーザーの登場により治療成績が向上してきたために、2005年頃から日本国内でも注目されるようになってきました。そして、当初は自費治療でしか行えなかったこれらの治療法が、昨今は保険診療で実施できるようになっています。

2011年に保険診療で採用された980nmレーザーは術後の痛みが強いことが問題視されていましたが、2014年5月に1470nmレーザー、7月には高周波(RF)アブレーション治療が保険認可となり、術後の痛みが少ない血管内治療も保険診療で行えるようになりました。当院ではこれらのレーザー機器もいち早く導入し、保険診療を希望される方にも安心して治療を受けていただいております。

一方、保険診療では通院回数が多く決められていたり、治療範囲の制約がありますので、初診時に治療を受けたい方、できるだけ通院回数を減らしたい方、早い回復を希望される方には最高波長のレーザー(自費診療)も用意して、皆様の様々な治療ニーズに応えられるよう配慮しております。

また、北青山Dクリニックでは局所麻酔の併用により、手術時の注射の痛みにも配慮しています。とにかく痛みを感じさせない処置を重要視し、傷口を最小限にする手術を実施しております。

2017年1月からは、レーザー/高周波治療に代わる次世代治療:メディカルグルーによるべノクローズに着手し、より低侵襲で高品質の医療の提供を目指しています。