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腰椎椎間板ヘルニア治療で従来の椎間板切除術に対する経皮的レーザー焼灼術の有効性:前向き無作為対象化試験herniated-disc

背景

腰椎椎間板ヘルニアに起因する難治性の坐骨神経痛に対する一般的な外科治療は椎間板切除術である。局所麻酔下での経皮的治療を含めた低侵襲治療は、大きく注目を浴びつつある。その一つが、経皮的椎間板切除術(PLDD)である。この治療は、外来で実施でき早期に回復して日常生活に復帰できると言われている。これまで、標準的な外科治療法に対するPLDDの費用対効果の無作為試験は実施されていない。我々は、無作為対象化試験により、腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛の患者における従来の椎間板切除に対するPLDDの費用対効果について研究する。

方法

この研究では前向き無作為試験を複数施設で実施、二つの治療法を並行群間で比較する。試験参加医療機関の神経外科を受診する18~70歳の患者さんで、腰椎椎間板ヘルニア由来の坐骨神経痛が8週間以上持続している方を試験に取り込む。側方狭窄や分離が付随していない脊柱管径の1/3以下の椎間板ヘルニアの患者さんを試験適用とし、二つの治療期間の何れかに無作為に割り付けして経皮的椎間板減圧術ないしは従来の椎間板切除術を行う。一次成績はローランド障害アンケート調査により評価された患者さんの機能面での成果で、二次成績の媒介変数は、患者の回復度、下肢痛ないし腰痛、再治療の発生率、合併症、生活の質、医療消費、欠勤期間、そして二次的費用である。

討論

腰椎椎間板ヘルニアの外科治療としては椎間板切除が絶対的な標準治療法と未だに見なされている。経皮的椎間板減圧術が、標準的外科治療に比べて少なくとも同等の治療効果があるのか、そしてより費用対効果が優れているのかなどが、この試験により示されるだろう。

ジャーナル

Effectiveness of percutaneous laser disc decompression versus conventional open discectomy in the treatment of lumbar disc herniation; design of a prospective randomized controlled trial. BMC Musculoskelet Discord.2009 May 13;10:49.doi:10.1186/1471-2474-10-49