脳ドック

脳ドック

医療技術がめざましい進歩・発展をとげている現代においても、三大成人病の一つである脳卒中は、依然として治療困難な疾患の一つとしてあげられています。毎年、多くの方々がこの病気で命を落とし、運良く助かってもその後遺症に悩まされています。
脳卒中の恐ろしいところは、普段は、症状も無く、通常の生活していた人々が、何の前触れもなく、ある日突然疾病にみまわれるところにあります。脳という組織は、その他の体の臓器と違い、一旦、障害を受けるといかなる治療によっても失われた機能を再生させることが難しく、これが重度の後遺症をもたらす原因のひとつと言えます。

当クリニックでは、脳血管の状態を反映する頚動脈のエコー検査や脳MRI・MRA検査などを準備しております。一般病院では頭部MRI・MRA検査の予約に1ヶ月程度要することも多いようです。 北青山Dクリニックの脳ドックではMRI検査の専門医療機関と連携して、迅速にMRIの検査予約をとることができます。

脳ドックって何?

脳ドックとは、脳卒中の危険因子を予防的な段階で発見し、早期治療に結び付けるように行う一連の検査メニューのことを言います。近年開発された最新の画像診断技術を用いて、体に無害で、苦痛のない、皆様が安心して受けられる検査機器を使用して行います。

脳MRIと脳MRA

脳MRI画像

体に負担無く、脳血管の形態を評価できる最新技術:MRIとは、強力な磁場の中で生体組織からの反響信号の強さを画像化したもので、CTと違いX線などによる被爆を伴わずに脳の状態を細かく画像化する機械です。 これにより、脳梗塞では、急性期から慢性期にかけて、病変部の正確な描出が可能です。この他、脳内出血や脳の萎縮など、様々な脳の状態を把握することができます。

ここに画像の説明文を入れる

MRIと同様の方法により脳の血管のみを特別に描出し、三次元的に立体投影する方法がMRAです。血管の閉塞・狭窄や動脈硬化の他に、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤を発見することも可能です。非常に小さな脳動脈瘤については、なかなか見つけることが困難ですが、くも膜下出血を起こす危険のあるような大きさの動脈瘤については90%以上の正確さで診断が可能です。

頚動脈エコー検査 脳梗塞早期診断に対し優れた診断力を発揮する技術

頚動脈の動脈硬化に起因する脳梗塞の予防のためには、全く症状の無い早期の段階で検査を行い、動脈硬化性変化の診断及び、定期的な経過観察が最も重要となります。頚部頚動脈における動脈硬化の診断には頚動脈エコーが優れており、頚部にエコー用のプローブを数分あてるのみで、血管の細かい部分まで描出できます。

高齢者や、高血圧、喫煙、糖尿病、高脂血症等、脳梗塞や動脈硬化の危険因子のある患者では、検査を行う必要性が特に高いといえるでしょう。頚動脈エコーは、検査を受ける患者の側の苦痛や体の負担がなく、また、検査時間も短いことから比較的気軽に、どんな方でも検査を受けることが可能です。しかも、血管壁の形態、血流速度、狭窄率の計算から、細かな微小塞栓子の同定まで、他の検査では得られない情報を評価することが可能です。現在の動脈硬化の状態を確実に診断することに、最も優れていると言えます。

脳ドック(AI併用)

脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)予防や脳腫瘍早期発見を意図した脳ドックにプラスして、 AIによる脳MRI画像(特に記憶中枢である海馬周囲)の解析と 認知心理CQテストにより認知機能を厳密に評価します。 脳萎縮度や認知機能レベルをAIによる解析で評価し、 適切な対策を講じることで、認知症の発症を予防することが可能になります。40代、50代の早い段階からの予防としてもご提案します。

検査内容と費用

  • ・身体計測、視力検査、聴力検査、血圧測定、尿検査
  • ・脳MRI・MRA
  • ・頸動脈エコー検査
  • ・動脈硬化度検査(CAVI検査)
  • ・心電図検査
  • ・各種血液検査

    脳ドック(AI併用)
  • ・身体計測、視力検査、聴力検査、血圧測定、尿検査
  • ・脳MRI・MRA(VSRAD)
  • ・頸動脈エコー検査
  • ・動脈硬化度検査(CAVI検査)
  • ・心電図検査
  • ・各種血液検査
  • および
  • ・AIによる海馬(記憶中枢)解析AI
  • ・iPadを利用したAI認知心理テスト(CQテスト)

実施日 火・水・木・土
費用 脳ドック ¥66,000(税込)
脳ドック(AI併用) ¥99,000(税込)

北青山Dクリニック 脳ドックの特色


  1. 臨床経験豊富で診断技術に優れた脳外科医が検査を行います。簡単で身体ダメージのない検査で、精度の高い診断をおこなっております。
  2. 画像検査結果は即日診断いたします。
  3. 脳MRI・MRA、頸動脈エコー、動脈硬化度検査(CAVI検査)は検査当日に診断・報告いたします。
  4. 脳疾患の発症予防・治療について脳神経外科専門医が丁寧に指導します。ドック結果を踏まえて脳梗塞やくも膜下出血などの発症予防のためのライフスタイル指導や治療法について検査を担当した脳神経外科専門医が丁寧に対応いたします。

北青山Dクリニックの脳ドックの担当医


Dクリニックが開業した2000年から継続して脳神経外科領域全般の診療を担当して頂いております。
辛先生は、東京大学医学部卒業後、東京警察病院脳神経外科、亀田総合病院脳神経外科、東京都立神経病院脳神経外科、寺岡記念病院脳神経外科などで研鑽をつまれ、東京大学医学部附属病院のガンマナイフ治療責任者に着任された後、フランスアンリモドール病院脳神経外科やフランス政府原子力開発研究所医学部門で診療と研究に当たられ、現在東京大学医学部附属病院脳神経外科の主軸医学部附属病院主軸医師として国内の脳神経外科領域の内視鏡手術をリードする立場におられます。
Dクリニックにおいても、ボトックス治療やハイドロリリースなど先端的で専門性が強い診療も担当されており、難治性の痙攣、頭痛や肩凝りなどの生活の質を著しく低下させる疾患の治療も行っておられます。


2006年9月より脳神経外科専門医である泉雅文先生がDクリニックの診療を担当することとなりました。
泉先生は東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院脳神経外科、埼玉医大総合医療センター、関東労災病院、亀田総合病院、NTT東日本関東病院を歴任され、このたびDクリニックに勤務されることになりました。
東京大学医学部脳神経外科で脳神経外科医の礎を学ばれた後、亀田総合病院で豊富な臨床実績を積み、この4年間は日本最大級の脳卒中センターを擁するNTT東日本関東病院で、第1線のリーダーの一人として機能されてまいりました。豊富な臨床実績を持ち、現在もNTT東日本関東病院脳神経外科・脳卒中センターとの関わりを維持され、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など脳卒中関連疾患や脳腫瘍など脳神経外科領域の疾患の予防・早期発見・治療に関して日本有数の医療情報・医療技術を持ったエースドクターです。
脳梗塞、脳出血くも膜下出血など脳卒中関連疾患や脳腫瘍など脳神経外科領域の重篤な疾患の予防・早期発見を切望される方は、泉先生が担当する脳ドックをこの機会に是非ご検討下さい。例えば、頭部MRI・MRA読影の質の高さ、頚動脈エコー検査の検査精度や奥の深さ、今後の予防策に関わる見識の深さを体感していただくことができることと思います。


北青山Dクリニックの人間ドック提携・紹介先医療機関

北青山Dクリニックでは、ドックの結果、必要であれば、以下の病院と連携して追加精査・加療をご提案いたします。 診療連携する医療機関として他にご希望の病院がある場合はお気軽にお申し付けください。

  • ・東大医学部附属病院
  • ・慶応義塾大学病院
  • ・虎の門病院
  • ・JR東京総合病院
  • ・日本赤十字医療センター
  • ・三楽病院
  • ・NTT東日本関東病院
  • ・心臓血管研究所附属病院
  • ・榊原記念病院
  • ・がん研有明病院
  • ・国立がんセンター
  • ・三井記念病院
  • ・帝京大学医学部付属病院
  • ・名古屋大学医学部附属病院
  • ・日本大学病院
  • ・北里大学北里研究所病院

こんな方に脳ドックを受けることを強くお薦めしています。


以下に示した危険因子を一つでも持っている方では、将来脳卒中の危険性があることを意味しており、脳ドックを受けることをお薦めいたします。

  • ・65歳以上の方
  • ・高血圧のある方、又は高血圧の既往のある方
  • ・喫煙者、又は喫煙の既往のある方
  • ・家族の中にくも膜下出血、脳梗塞をわずらった人がいる方
  • ・高脂血症、血中コレステロール値の高い方
  • ・糖尿病のある方
  • ・心臓病・不整脈のある方:不整脈や弁膜症の有る方は、血液によどみができやすく、脳梗塞を起こしやすいと言われています。
  • ・お酒をたくさん召し上がる方:毎日少しずつ飲むような飲酒は、血液中の善玉コレステロールを増加させ、脳卒中の危険性をある程度、軽減させると言われていますが、大量の飲酒は脳卒中の危険を増加させる事が知られています。
  • ・経口避妊薬を常用されている方

脳梗塞とは

脳梗塞とは、脳の血管が何らかの原因で閉塞し、脳に血液が供給されなくなったことにより、脳細胞が死んでしまった状態をいい、その原因は2つあります。


  1. この脳に血液動脈硬化により脳血管内の血のめぐりが悪くなり、徐々に血管を閉塞して、脳組織への血液の供給が止まってしまう場合(血栓)。
  2. 心臓やその他の体の部分で作られた血液のかたまりや動脈硬化のかけらなどがちぎれて、血管内を移動し、先にある脳梗塞を閉塞してしまう場合(塞栓)。

脳梗塞になると、意識障害、半身不随、記憶障害、言語障害、視力・視野障害等、といったさまざまな症状を呈します。塞栓物質が最も形成されやすいのが、心臓及び頚部内頚動脈です。特に、頚部内頚動脈での動脈硬化の場合は、動脈硬化の存在に気がつくような症状を呈することはほとんどなく、脳梗塞になってしまってからはじめて発見されることが少なくありません。
一旦、脳梗塞になってしまうと、その部分は脳細胞が死んでしまうため、症状を改善させることは不可能です。このため、脳梗塞の治療では、危険を早期に診断し、適切に対処することが最も重要です。

激しい頭痛から突然死を来たす恐ろしい病気 - くも膜下出血


脳の動脈は、脳表面でくも膜というくもの糸のように細い結合組織の中を通っています。血圧の高い人や動脈硬化が強い人では、血管の分岐部で、脳動脈瘤という風船のような血管のふくらみを形成することがあります。このふくらみは、ある日突然、破裂して、くも膜下出血を起こすのです。
くも膜下出血では、大量の血液がまわり込み、脳に強い障害を与えて、突然死することも稀ではありません。通常、脳動脈瘤が脳内に存在するだけでは、なんら症状を呈することはないというのが、くも膜下出血の恐ろしい点の一つです。
ほとんどの場合、脳動脈瘤が破裂して、くも膜下出血になってからはじめて診断されることが多いです。喫煙者では非喫煙者に比べて5倍近く、くも膜下出血になりやすいといわれています。また、喫煙と高血圧の両方を有する方の場合、これらを有しない場合と比べ、15倍くも膜下出血の危険が増すという報告があります。