なぜ日帰り手術で治療できるのですかdoctor-blog

質問:
本来、入院治療で行ってきた手術がなぜ日帰りで行えるのですか?

回答:
下肢静脈瘤の根治的な手術として、ストリッピングとよばれる血管を抜去する手術が以前から行われておりますが、手術を行う際の麻酔は全身麻酔か下半身麻酔しか用いられてきませんでした。
これらの麻酔を使用した場合、手術後、原則として入院による経過観察が必要です。
麻酔法を工夫して静脈麻酔や局所麻酔を用いることにより、日帰りでストリッピングを行っても問題がないことがわかってきました。
むしろ、日帰りのように術後在院時間が短く早く日常生活に復帰する方が、血栓症などの重大な合併症が起こりにくいこともわかってきました。
ただし、ストリッピングの場合は、その後の通院が可能であることが前提で行われることが多いようです。
それに対してエンドレーザー治療は体へのダメージが少ないので、日帰りはおろか治療直後に歩いて帰ることができ、術後の経過観察の頻度も非常に少なくてすみます。
ですから、遠方の方でも、日帰りで治療を受けることが現実のものとなりました。

監修医師

院長名 阿保 義久 (あぼ よしひさ)
経歴

1993年 東京大学医学部医学科 卒
1993年 東京大学医学部附属病院第一外科勤務

虎ノ門病院麻酔科勤務
1994年 三楽病院外科勤務
1997年 東京大学医学部腫瘍外科・血管外科勤務

2000年 北青山Dクリニック開設

所属学会 日本外科学会
日本血管外科学会
日本消化器外科学会
日本脈管学会
日本大腸肛門外科学会
日本抗加齢学会