40代女性 先天性の下肢静脈瘤varixlaser

今回は有効な治療法がないと言われている難治性の先天性の静脈瘤の治療経過例です。

40代の女性で愛知県から受診されました。

写真は治療前と治療後15か月目のものです。

※治療の特徴・リスク・費用はこちら

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そもそもは、手や腕の血管が浮き上がるハンドベインの治療を希望されて来院されたのですが、

治療の説明をしていたときに、「実は脚の血管のことも長く悩んでいたのですが・・・」ということで、脚も拝見しました。

10歳の頃に手術したけれども治らず、悪化する一方で悩んでいるとのこと。

早速エコーで確認すると、陰部静脈瘤、小伏在静脈瘤、複数の不全穿通枝による静脈瘤、網目静脈瘤など多彩な静脈瘤がみられ、治療は簡単ではないと思われました。

複数の治療が必要で、それでも良くなるかわからない重傷例でした。

患者さんは、治療を受けることを切望されたので、初診時にハンドベインの治療も実施して、その日から脚の治療もレーザーで開始することになりました。

その後1年ちょっとの間に、血管内レーザー治療を2回、体外照射タイプのレーザーを6回実施しました。

予想以上に経過は非常に良く、患者さんの自覚症状もかなり改善して、本当に喜んでいただきました。

肉眼的には完璧ではないですが、治療法がないと言われて悩み苦しんでいた患者さんに笑顔で喜んでいただけることほど嬉しいことはありません。

今後も難治例の下肢静脈瘤に対しても、知恵を絞って有効な治療を提供していきたいと思います。

下肢静脈瘤でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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◆治療のリスク・費用◆
40代女性、血管内照射タイプのレーザーによる治療

(特徴・リスク)
CEAP重症度分類は平均2程度です。
治療を希望される方が最も多い年代です。
むくみや皮膚のかゆみの訴えが多いです。
手術後に抗アレルギー剤を併用する場合があります。

(治療費用)
保険適用レーザー
総額で25,000円(1割負担)~80,000円(3割負担)/片脚。

自費レーザーなど
総額が250,000~350,000円(税別)/片脚

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体外照射タイプのレーザーによる治療

(特徴)
波長1064nmのロングパルスYAGレーザーを用いて、外部から血管(皮膚)に対して直接レーザーを照射します。
照射スポットは血管の太さに応じて1㎜~3㎜程度に調整します。
脱毛やシミ治療のレーザーと同様の負担なので、日常生活の制限はありません。
治療範囲が広い場合は静脈麻酔や笑気麻酔を加える場合があります。
治療が複数回必要な場合が多いです。一般的には3回以上の治療回数を要します。
治療間隔は最低1-2カ月は空ける必要があります。

(合併症、リスク)
一過性の発赤や色素沈着が生じる場合があります。
極めて稀に火傷の後のようなびらん、潰瘍を来す場合があります。
回復に数か月~2年程要することがあります。

(治療費用)
10㎝四方の範囲の治療が1万円です。
脚全体を照射する場合は片脚上限10万円で対応しています。

監修医師

院長名 阿保 義久 (あぼ よしひさ)
経歴

1993年 東京大学医学部医学科 卒
1993年 東京大学医学部附属病院第一外科勤務

虎ノ門病院麻酔科勤務
1994年 三楽病院外科勤務
1997年 東京大学医学部腫瘍外科・血管外科勤務

2000年 北青山Dクリニック開設

所属学会 日本外科学会
日本血管外科学会
日本消化器外科学会
日本脈管学会
日本大腸肛門外科学会
日本抗加齢学会