症例・治療事例CASE
がん遺伝子治療乳がん
【がん遺伝子治療】症例(1)40代女性 乳がん
2021.09.11
治療前
治療後
ご相談内容 | 2010年 当院の検査で左乳がんを指摘。径2㎝未満の早期がんと診断され、外科手術を主とした標準治療目的に乳腺専門医を紹介。ところがご本人、ご主人が標準治療を忌避し、当院の遺伝子治療を受けることを切望。病変は標準治療で根治が期待できることから、改めて外科手術を含む治療を勧めたが、十分な説明と合意のもとで遺伝子治療を選択することになりました。 |
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治療方針 | 左乳腺C領域の径12㎜+6㎜大の乳がん。Invasive ductal carcinoma:乳頭腺管癌疑い。 |
治療経過 | 外来での1~2Uの局所注射、カテーテル治療を定期的に実施。 当初の2か月は週に1回、以降治療経過を見ながら治療間隔を延長し現在は6~12か月毎に治療を実施。治療開始後10年を経過した時点で病巣は縮小したまま固定している。 |
治療状況 | 治療中後ともに生活や仕事の制限は全くなし。注射治療の後1-2日は灼熱感と軽度の疼痛はあるも自制内。治療開始後3年以降は病変に変化なし。 |
治療期間 | 10年間 |
費用 | 治療総額:初期の2か月で240万円。以降現在までの治療費計300万円(税別)。 ※遺伝子製剤の投与量単位(U:unit)について 遺伝子治療製剤の投与ボリュームを表現する際に ・Titer: 遺伝子を運ぶウイルスベクター粒子の数または感染価 ・ベクターコピー数 などが用いられます。 投与量単位(U)は、当院で便宜上設定したもので公的な基準ではありません。 具体的には、当院で設定している1Uは1.0×10^8(10の8乗)=1億ベクターコピーに相当します。 |
治療のリスク | 大規模な二重盲検試験が実施されておらず未承認治療です。 注射部の内出血、軽度疼痛、一過性の発熱(37-38℃)など、軽微な副作用が生じる場合があります。 |