症例・治療事例CASE

がん遺伝子治療

【がん遺伝子治療】症例(9)40代女性 大腸がん(リンパ節転移)

2022.10.11

ご相談内容 他院でS状結腸がん手術後、肝転移追加切除。その後大動脈リンパ節転移。他院での化学療法、高濃度ビタミンC療法に加えて「さらに効果が期待できる治療を付加して何としてもがんに打ち克ちたい」という思いで、遺伝子治療を希望。
治療方針 化学療法を補完する立場で、遺伝子治療を実施する。
治療経過 ・2020年12月
他院で抗がん剤を開始。吐き気、頭痛が2日間ほどひどかった。
並行して自宅近くの医院で高濃度ビタミンC点滴療法を実施。

・2020年12月中旬
治療中の医院より紹介で来院。現在の化学慮法に加えて、遺伝子治療を希望。
カウンセリング後、5Uを点滴にて投与。投与後の不快感、発熱等なし。

・2020年12月下旬、1月上旬、1月下旬の3回
10Uを点滴・エコー下局所注射(大動脈周囲、鼠経リンパ節)にて投与。

・2020年1月
CTでは、がん病巣は小さくなり、リンパ節縮小傾向。
「さらに3~5年の化学療法が必要とのことで副作用による生活の質の低下が憂鬱。
今後も、遺伝子治療で化学慮方法を補完することで病巣のコントロールをしたい。」と。

・2021年2月、3月上旬、3月下旬、4月、5月、6月、7月、9月、11月の9回
10Uを点滴・エコー下局所注射(左右鼠経リンパ節)にて投与。
リンパ節転移は消失し症状安定している。

・2021年12月下旬
CTで肺転移みつかり、2022年2月には転移が大きくなっていると指摘された。
12月より他院でNK樹状細胞療法を実施したが、病巣のコントロールができず。
当院にて、遺伝子治療を継続。

・2022年3月
10Uを点滴・エコー下局所注射(左右鼠経リンパ節)にて投与。

・2022年5月
10Uを点滴にて投与

・2022年7月、9月
10Uを点滴・エコー下局所注射(左鼠経)にて投与。継続中。
治療状況 他院でS状結腸がん手術後、肝転移追加切除。その後大動脈リンパ節転移を来し、10か月、化学療法を遺伝子治療で補完。リンパ節転移は消失し症状安定したが、2021年12月肺転移が指摘され、再度化学療法に加えて、遺伝子治療を継続中。
治療期間 2020年12月~2022年9月(1年10ヶ月)継続中。
費用 治療総額:計17回の治療で治療費 計 9,764,500円。(税込)

※遺伝子製剤の投与量単位(U:unit)について
遺伝子治療製剤の投与ボリュームを表現する際に
・Titer: 遺伝子を運ぶウイルスベクター粒子の数または感染価
・ベクターコピー数 
などが用いられます。
投与量単位(U)は、当院で便宜上設定したもので公的な基準ではありません。
具体的には、当院で設定している1Uは1.0×10^8(10の8乗)=1億ベクターコピーに相当します。
治療のリスク 大規模な二重盲検試験が実施されておらず未承認治療です。
注射部の内出血、軽度疼痛、一過性の発熱(37-38℃)など、軽微な副作用が生じる場合があります。

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