症例・治療事例CASE

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【がん遺伝子治療】症例(26) 40代女性 肺がん脳転移

2025.03.07

<遺伝子治療開始時>2023/5/10撮影

<遺伝子治療6回治療後>2023/7/5撮影 転移巣縮小傾向

ご相談内容 2020年12月 左肺癌に対し上葉切除術施行。術後化学療法施行。
2021年9月 脳転移多発 全脳放射線治療+化学療法施行。
2022年2月 脳転移増悪 サイバーナイフ治療施行。
2022年10月 脳転移増悪 分子標的薬 投与
2023年2月・3月 抗がん剤 髄腔内投与
治療をやりつくしているため遺伝子治療を希望され開始となる。
治療方針 点滴・動脈カテーテルにより遺伝子治療を実施。
治療経過 2023年4月
海外在住の外国人で、集中的に遺伝子治療を希望。
現地担当医とのオンライン会議で
肺がん(混合小細胞がん60%洗顔40%)手術後、化学治療、放射線治療。脳転移。
治療をやりつくしているので遺伝子治療を検討していると。
現在、ECOG PS(Performance Status)は0で、発病前と同じ日常生活が制限なく行える状態。
遺伝子治療は 1~2か月間で遺伝子製剤トータル100~200Uの送達を目指す。
初回のみ点滴投与、その後は動脈カテーテル投与を予定。

2023年5月~6月
遺伝子治療のために来日、日本滞在中に集中的に治療。
初回は、遺伝子製剤 10Uを 点滴にて 投与。
遺伝子製剤 20U/回を 透視下動脈カテーテルにて 5回投与。
「体調は問題なく順調です。頭がクリアになった気がする」と。

2027年7月
メールにて頭部MRI画像の共有あり。
頭部の腫瘍は縮小傾向と診断を受けた。

2023年8月
来日し、遺伝子製剤 20Uを カテーテルにて 投与。
化学療法は6クール目終了してγナイフ治療を検討中。
「他に有効な治療がないので今後も遺伝子治療を継続していきたい」と。
治療状況 肺がん手術後、化学治療、放射線治療後、脳転移。治療はやりつくしたが、他に有効な治療がなく
日常生活は制限なく行える状態であり、来日して遺伝子治療を集中的に施行した。
約2週間程度の滞在中、集中的にハイボリュームの遺伝子製剤を動脈カテーテルにて投与。
帰国後の検査で、頭部腫瘍は縮小傾向と診断を受け、短期間ではあったが遺伝子治療の効果があったと考えられる。
治療期間 2023年5月~2023年8月(治療期間3カ月)
費用 治療費総額:計7回の治療で 計4,770,000円。(税込)


※遺伝子製剤の投与量単位(U:unit)について:遺伝子治療製剤の投与ボリュームを表現する際に『Titer(遺伝子を運ぶウイルスベクター粒子の数または感染価)』『ベクターコピー数』 などが用いられます。投与量単位(U)は、当院で便宜上設定したもので公的な基準ではありません。具体的には、当院で設定している1Uは1.0×10^8(10の8乗)=1億ベクターコピーに相当します。
治療のリスク 大規模な二重盲検試験が実施されておらず未承認治療です。
注射部の内出血、軽度疼痛、一過性の発熱(37℃超)など、軽微な副作用がある場合があります。

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