スーパーグルー治療に使用するカテーテルdoctor-blog

下肢静脈瘤に関する欧米の学会や国際論文で、スーパーグルー治療/CAE(シアノアクリレートによる血管閉鎖術)が盛んに取り上げられています。当院においてもこの治療を希望する方が増えてきました。昨今、他の医療機関がこの治療についてTVで取り上げられたことも影響しているかもしれません。
ストリッピング治療の日帰り手術を考案した時や、血管内レーザー治療を国内でいち早く手掛けた時と同じように、次世代治療であるスーパーグルー治療も、国内での前例がほとんどないので、今までの治療経験や知識を総動員して独自の手法で治療法の開拓を進めてきました。

前回のブログでもお話ししたように、欧米で盛んに利用されている薬剤の注入機器(通称:グル―ガン)は高価な割には特別のメカニズムを持つ機器ではありません。この機器を用いなくてもスーパーグルーを血管内に適切に送ることができますし、コストを抑えることができます。ただし、注入の際にちょっとした工夫とコツが必要で、その手法を見出すのに多少の試行錯誤を余儀なくされました。

そのおかげで、当院では既製のキットで用いるカテーテルよりも細いカテーテルを治療に採用することが出来ました。

左から、当院スーパーグルー治療で採用している細いカテーテル、他院で使用しているカテーテル、レーザー治療のカテーテルです。





血管にグル―を挿入する際には、このカテーテルを皮膚に刺して血管内に入れる必要があります。最高波長のレーザーと同様に、当院のスーパーグル―治療で用いるカテーテルは最小径のものを用いているので傷跡も最小限です。

監修医師

院長名 阿保 義久 (あぼ よしひさ)
経歴

1993年 東京大学医学部医学科 卒
1993年 東京大学医学部附属病院第一外科勤務

虎ノ門病院麻酔科勤務
1994年 三楽病院外科勤務
1997年 東京大学医学部腫瘍外科・血管外科勤務

2000年 北青山Dクリニック開設

所属学会 日本外科学会
日本血管外科学会
日本消化器外科学会
日本脈管学会
日本大腸肛門外科学会
日本抗加齢学会