混合診療禁止ルールdoctor-blog

ご存知のように、下肢静脈瘤の根治的治療には①ストリッピング手術、と②エンドレーザー治療がありますが、
①は保険診療で、②が自由診療です。

さて、混合診療禁止ルールというものがあるのをご存知ですか。

混合診療禁止ルールというのは、「ある疾患に対する一連の診療行為に保険診療と自由(自費)診療を混合できない」というルールですが、非常にわかりにくいところがあります。

例えば下肢静脈瘤の診察・治療を希望して皆さんが来院したとします。初診の検査の際には治療法を決められずに診療を終了しました。その際は診断のみですので保険診療によって会計したとしましょう。後日、エンドレーザー治療を希望して来院し治療を受けたとします。
その時の会計はもちろん自費扱いになるのですが、初診の際の診療費も自費扱いと計算されて差額を後から払わなければいけないのです。すなわち、ある疾患の診察・治療をしていく中で、初めに保険診療で始めて途中から自費診療を行うことはできないのです。そのような事態になった場合ははじめの保険診療分も全て自費扱いとして精算しなければいけません。
このような複雑な現実離れしたルールがまだまかり通っています。このため医療現場も患者さんもしばし混乱し誤解が生じることが多いのですが、決められたルールですので守らないわけにはいきません。
混合診療禁止ルールにも例外がいくつかありますが、原則、一つの疾患の一連の医療行為は、全て保険診療で行うか、もしくは全て自費診療で行うかのどちらかなのです。

すなわち、北青山Dクリニックでは、ストリッピング手術を希望する方には、初診から全て保険診療で、エンドレーザー治療を希望する方には、同じく初診から全て自費診療で対応しています。

皆様のご理解をお願い致します。

監修医師

院長名 阿保 義久 (あぼ よしひさ)
経歴

1993年 東京大学医学部医学科 卒
1993年 東京大学医学部附属病院第一外科勤務

虎ノ門病院麻酔科勤務
1994年 三楽病院外科勤務
1997年 東京大学医学部腫瘍外科・血管外科勤務

2000年 北青山Dクリニック開設

所属学会 日本外科学会
日本血管外科学会
日本消化器外科学会
日本脈管学会
日本大腸肛門外科学会
日本抗加齢学会