サイト更新|再生医療 疾患別解説ページ「認知症」公開しましたregenerative-medicine

再生医療の適応疾患「認知症」の解説ページを新しく公開しました。

社会の高齢化が進む中で、認知症の有病率は増加の一途であり、その主因となるアルツハイマー病を始めとした脳神経変性疾患に対する有効な治療法の開発が急務です。しかし、アルツハイマー病の原因と考えられるアミロイド蛋白の生成阻止、除去あるいは凝集阻害などの薬理作用を有する疾患修飾薬開発への努力が続けられているものの、いまだに積極的に使用できる有効な薬剤の開発には至っていません。2024年には、アミロイドβの脳内凝集を阻害する新薬として日本のエイザイと米国のバイオジェンが開発したレカネマブというモノクローナル抗体薬がついに国内で認可され、画期的な薬剤として脚光を浴びましたが、年間の治療費が300万円と保険医療財政逼迫リスクがあり、脳萎縮や脳出血など副作用も無視できないことから、現場ではその活用に慎重にならざるを得ない状況です。
一方、認知症は、軽度認知障害(MCI)の状態を経て発症することが知られており、MCIの段階で症状の進行を抑える、もしくは症状を改善させることができれば認知症の多くはその発症を予防することが可能と考えられています。当院では再生医療の適応疾患として「認知症に対する再生医療」(および「加齢に伴う身体的生理的機能の低下」についても受理済)を厚生労働省に届け出を受理されており、MCIの改善に関する治療実績があります。MCIの改善、認知症発症を予防することが再生医療の主目標になります。